地元のともだち

私立中学に進学する1番のマイナス面は、地元の友達と疎遠になりがち、ということだと思う。


実は私も数十年前、中学受験を経験した。当時は今より、はるかに中受をする子どもは少なく、今のように各駅前に進学塾が競り合うような環境ではないので、毎日のように、母の車で、2駅先の塾まで通っていた。


当然、高学年になってからは、ほとんど友達と放課後遊びをした思い出がない。

卒業アルバムの寄せ書きに、引っ越すわけでもないのに、コピペのように「私立に行っても元気でね。」

と、書かれていたのが、切なかった。


その後、近所の幼なじみに誘われて、一度だけ小学校の同窓会に参加したが、何人かは私のことを本気で忘れていて、私の周囲はとても微妙な空気になった。

(こいつ誰だっけ?…)の中、ある男子が「あ、いつも〇〇(アニメ)の下敷き持ってきてたやつだ!」と、思い出してくれたが、最後は下敷きしか印象に残らない自分が悲しかった。

それ以来、同窓会にも出なかったし、成人式にも行かなかった。


今、学校の友達といる時の娘はイキイキとして、とても楽しそうだ。

このまま、私立中学に進んで、私のようになってしまうのかと思うと、不安だ。