言いにくいけど、イヤなこと。

実は、けっこう前からスポーツジムに通っている。

7キロ増えてしまったのも、自らの代謝の衰えを忘れ、「これくらい運動しているから大丈夫だろう」と、食べたいだけ食べていたからだ。


ジムのプログラムの中にZUMBAというエクセサイズがある。

基本ラテンの音楽に合わせて、インストラクターの動きを真似して踊る、という簡単で結構汗をかけるトレーニングだ。


運動神経がほぼないといえる私は、型が決まっているエアロビだと、民族の呪術か、溺れている人になってしまうのだが、ダンスが基本のZUNBAなら、やや敷居が低く、他人の目を気にすることなく見よう見まねで楽しく動くことができる。


…が、私の通うジムでは、どのインストラクターもなぜかこのZUMBAで、過剰にメンバー同士のコミュニケーションを取らせようとするのだ。

レッスンも中盤になり盛り上がってくると、インストラクターを中心にフゥッ〜とかヒューッとかいう掛け声があがり、ぐるぐる回って前後の人とハイタッチをしたり、スタジオ中を駆け回って、向かい合った人と胸を張り合ったり、拳を合わせたりするのだ。


「みんなで盛り上がろう!!」がコンセプトなのだろうが、基本ボッチの私にしてみれば、何とも気まずくて居心地の悪い時間だ。


笑顔で勢いよく振り向いた前の人に、

「あっ、え?し、知らな……」と遠慮がちなハイタッチをされた日には申し訳なさすら感じてしまう。


基本、ジムに通い、ZUMBAに出る人は、明るく元気でアグレッシブな人達だ。私のように、暗くて人見知りでぼっちな人間も楽しめるようにしてほしい、とは、とても言えないが。