やっぱ変じゃない?
この頃、堂々とひとりごとを言いながら道を歩いている人を見かける。
当然、イヤホンをしてハンズフリーで電話をしているのだが、夜道で後ろから、ブツブツと話しながら近づいてくると、やっぱり一瞬、ギョッとして振り返ってしまう。
数日前、大通りで、わりと長めの信号待ちをしていると、となりに来た男の人がやはり、ひとりで喋りながら青になるのを待っていた。
視線はひたすら前、そしてだんだん話がノッてきたのか、声がどんどん大きくなり、軽く拳を振ったり、大きく頷いたり始めた。でも視線は誰もいない前を見つめたまま。
なんだかなぁ、と思ってチラ見すると、その男の人を挟んだ隣の年配の女性も、けげんそうに彼を見ていた。もしかしたらケータイで彼が会話しているこてを知らなくて、危ない人だと思ったのかもしれない。
電話は片手で持って耳に当てるもの、という私の固定観念が、その光景を異様に見せているのだろうか。
いや、やっぱり、それ変じゃない?
あと、中高生女子のやたら赤すぎるリップも。