どうしても苦手なこと。

どうしても苦手なこと、がある。


混んでいるフードコートなどでの席取りだ。


もうすぐ空きそうな席の周りを獲物を狙う獣の目でうろついたり、空いた途端に、すかさず荷物を置いたり、どうしても周りの目と微妙な空気が気になり二の足を踏んでしまう。


正直、図々しいとか、厚かましいとか思われるのが恥ずかしいのだ。


我が家では、私以外はイケイケなので最近はぼんやり突っ立って家族が席を確保してくれるのを待っている。


逆に、自分達の食事が終わるのを遠巻きに待たれているのも、プレッシャーだ。

私達の空になりそうな皿を見つけたお母さんが席を探しているお父さんに、

「あそこ、あそこ…」とヒソヒソと耳打ちしようものなら、申し訳なくて、すぐに退かなければいけない気がして焦る。


小心者には、フードコートでの食事は楽しめないのだ。